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私はコンピューターをつかう

コンピュータとその使用に関する私的メモです。

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SVGのサムネイルが…。

マイクロソフトは「PowerToys」とかいうWindowsの拡張ツール?詰め合わせ的なソフトを配布している。

で、その機能の一つに、エクスプローラーでSVGのサムネイル表示ができるようになる、というものがあって、これが非常に便利なので、私は愛用していたのだったが、それが先日からちゃんと機能しないというか、新しく更新したファイルのサムネイルが、単なるまっしろけになっているのだった。これは困った。

ちょっと検索したところでは同様の症状はない模様…っていうか、私のほかにこれ使ってる人いるの?って疑念が湧いてくる始末。まあほんとは英語でも調べないといけないんだろうけど…(あと、私は不具合報告ってしたことないし今回もしてないな…)。

【追記(8/2)】
直ったみたい。
Release Release v0.61.0 · microsoft/PowerToys · GitHub

Incscapeで作成されたSVG限定の不具合だったらしい。新しいサムネイルはぼかしとかメッシュグラデーションにまで対応している…。さすが大手…。
【追記おわり】

とりあえず同様の機能を持つsvg-explorer-extensionなるものを入れてなんとかなった(一度ディスククリーンアップでサムネのキャッシュを削除しないと上手く行かなかった。こんなことにも試行錯誤が要る…)。



あと、こういうことがあるとWeb検索をするのだが、いまGoogleなどで検索すると、大体はアクセス数目当てのまとめ?サイト(ブログ)的なものばかり引っかかる。

そういうのは、わからないからとりあえずググろう、という(私のような)情報弱者に対して、自分が知ってることをちょっと丁寧に説明しているだけで、まあそれはそれで役に立つことも多いのではあるけれども、なんというか問題提起というのか、いったい、世の中、ってまあとりあえずインターネットやコンピューターだけでもいいけど、そういうものがどういう風になっていくのがいいのか、そのためにどうすべきか、という視点が欠けているように感じる。

これ、今の社会のヤバさの反映というか、その原因にもなってることではあるよなあ、とも思った。
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Inkscapeの新しいバージョンで保存したSVGファイルはブラウザでもメッシュグラデーションが表現されるようになった

ふと思い立って、メッシュグラデーションを使ったSVGファイルをブラウザで表示させてみた。
すると、メッシュ部もちゃんと表示されるようになっていた。
とりあえず、Firefox、Chrome、Edgeで表示された。IEはダメ。
おお、ついに主要ブラウザがメッシュグラデーションに対応したのか、と思ったが、違った。
昔のファイルをブラウザで表示させても、以前の通りメッシュグラデーションの部分は透明になってしまうのだ。

いったい何が違うんだ…。と思い、ちゃんと表示されたSVGファイルをテキストエディタ-で開いてみると、ファイルの末尾にJavaScriptで何やら書かれている。これか。表示されていないSVGを同様にして見ると、確かにその部分がない。なるほどそういうことだったのか。
おそらくInkscapeの前のバージョンアップあたりから、ブラウザ用にメッシュグラデーションを再現するJavaScriptを、保存時にSVGファイルに書き込むようになったのだろう。

うーん、これってどうなんだろう。表示されるならいいじゃん、とも思う反面、なんかズルじゃね?って気もする。というか、そうやって疑似的(?)に表現されたメッシュグラデーションは、よく見るとInkscape本体で見るとのとはちょっと違ってたりする場合もあるのに気づいた。ますます、うーんである。

でも自分は、他のソフトで表示されないのがむなしくてメッシュグラデーションを使っていなかったが、これからいろいろやってみようと思うようになった。先が開けたというのは良いことではないか、と前向きに考えたい。

Inkscapeのグラデーションメッシュは、「リアルトレース」に向いている?

Inkscapeが0.92にバージョンアップされ、今まで隠し機能だったグラデーションメッシュ(Mesh gradients)が公式になった。
(ただし、「Mesh gradients are part of SVG 2」として、さらに変更があるかもしれないこと、印刷やWebブラウザなどに対応していないことが注記されている)。

私は以前、Ver.0.91でグラデーションメッシュを使ってみようと思って試してみたがすぐに挫折した。Web上にあるグラデーションメッシュの解説はたいていIllustratorのものなのだが、IllustratorのグラデーションメッシュとInkscapeのそれは微妙に違っていて、そういうtipsにあるようなことはInkscapeではできないと思い込んでしまったのである。しかし今回、改めていろいろ試してみて分かったことがあるのでそれを書いてみる。Inkscapeのメッシュは、Illustratorよりも使いやすいか、またはそうなる可能性がある、というのがこの文の趣旨である(ただし、私はIllustratorを所有していないし使ったこともないので、Illustratorのグラデーションメッシュについては、Webその他の情報による間接的なものであることをお断りしておく)。

さて、両者の違いだが、その最大のものは、Illustratorではメッシュはそれ自体が一種のオブジェクトであるのに対して、Inkscapeでは線や面の「塗り」という位置づけであり、それ自体はオブジェクトではないということである。Inkscapeのメッシュは、Illustratorでメッシュオブジェクトを線や面によってクリッピングしたのと同じである(繰り返すが、これはWeb上の情報からの推測である)。このようにInkscapeではメッシュはオブジェクトから独立した存在であるので、メッシュを使用したり戻したりがIllustratorと違って容易である。また、パスをメッシュ化するとき、Illustratorではパスの形に添ったメッシュになるようだが、Inkscapeでは碁盤の目状と放射状の2種類が、オブジェクト内かパスを囲む長方形に沿って作られるだけである。

そして、これはインターフェイスの問題だが、Inkscapeのメッシュツールには、メッシュポイントの下の色を取得するボタンがある。そして重要なのは、複数のメッシュポイントを選択してこのボタンをクリックすると、各メッシュポイントのそれぞれの下の色を取得できるということだ。つまり下絵さえあれば、「ポイントを選択>色を取得」という作業を全ポイントに対して行なうという単純作業をしなくてもよいのである。これは、illustratorではプラグインを導入しなければできないことのようなのであるが(参照:[Illustrator] Illustratorリアルイメージ・レクチャーブック(1) - イラスト描きかた調査団 [Illustrator] Adobe Illustratorリアルトレース実践マスター(1) - イラスト描きかた調査団)、Inkscapeでは初めから可能となっている。これは、写真を精密に模写する「リアルトレース」という技法を、Inksapeのほうが簡単に試すことができるということである。そのようなリアルイラストでなくとも、この方法を使えば、元になる写真さえあれば、ともすればベタ塗りの図形の組み合わせになりがちなベクター画像にもっともらしい質感を与えることが容易になる。現在はまだ他のアプリケーションが対応していないが、このメッシュはSVG2の規格に含まれるので、今後Webブラウザを始め、多くのソフトにグラデーションメッシュを使用したSVGを表示させれるようになるはずである。

もちろん難点も多い。Illustratorのメッシュはメッシュのマス目にも色が指定できるようだが、Inkscapeでは、あくまでメッシュの交点にしか色が付けられない。さらに、llustratorには回転ツールというのがあり、ポイントの編集にも使用できるようであるが、Inkscapeはオブジェクトは回転できるが、ポイントを回転するツールはない。多くのtipsに、単純な矩形にメッシュを設定しそれを変形していくと綺麗なメッシュが作りやすいと書いてあるが、そういうやりかたをした場合、回転ツールがないとメッシュの角度を変えることが大変になってしまう。

そして、これはかなり大きな問題であるが、Inkscapeでは、メッシュのポイントやラインを削除する方法が無いようだ(SVGエディタで編集できるかもしれないが、まだ試していない)。これはこの機能がまだ未完成であることを示しているが、ベクター画像の可能性を大きく広げる可能性のあるものであることは間違いないわけで、使ってみて損はないと思う。